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アトピー性皮膚炎パンフレット3

 

アトピー性皮膚炎の症状と経過

各年齢層におけるアトピー性皮膚炎の症状を下表に表します。


アトピー性皮膚炎の症状の推移
乳児期
(1歳未満)
  • 口囲・頬部・頸部の浸潤性病巣
    (じゅくじゅくした病変)
  • 頭部・体幹の浸潤性病巣
幼児期
(2歳まで)
  • 顔面・体幹の紅色丘疹
  • 体幹の鳥肌様丘疹
    (ざらざらした乾いた皮膚)
  • 耳切れ
  • 肘窩・腋窩の浸潤性病巣
小児期
(12歳まで)
  • 顔面のはたけ
  • 体幹の鳥肌様丘疹
  • 体幹・四肢の貨幣状湿疹
  • 肘窩・腋窩の苔癬化病巣
    (皮膚がごわごわに厚くなる)
思春期
成 人
  • 顔面の丘疹と苔癬化病巣
  • 体幹・四肢の貨幣状湿疹
  • 体幹・四肢の結節
  • 肘窩・腋窩の苔癬化病巣
  • 顔面の紅潮

ステロイド軟膏の塗り方

ここ数年マスコミではステロイドの副作用のことが話題にのぼっているため、患者、患者家族からステロイドの副作用を心配するばかりに治療のタイミングをのがし、かえって皮膚炎を悪化させているケースが見られます。ステロイド軟膏は漫然と長期間塗り続けると確かに副作用が心配になってきます。またステロイド剤の内服はアトピー性皮膚炎の患者の場合ほとんど必要ありません。しかし、適切なステロイド軟膏の塗布は、アトピー性皮膚炎に有効です。
ここで正しいステロイド軟膏の塗り方ならびにステロイドの副作用を解説しておきます。

ステロイド軟膏の塗り方

  1. 症状の強いところに一日一回入浴後に塗布します。
  2. 3〜4日塗布して一時中止する。
  3. 最低3〜4日休薬して症状が悪化すれば再びステロイド剤を塗布する。
  4. 休薬中は、非ステロイド軟膏または保湿剤のみで経過を見る。
  5. ステロイド剤塗布にて改善しないまたは悪化する場合はすぐに受診する。

ステロイド剤の副作用

  1. 全身性副作用
    外用薬で全身性副作用が出現することはまれです。一日10g以上の大量を用いれば全身性の副作用がでる可能性があります。
  2. 局所的副作用
    @皮膚萎縮、A紫斑(出血斑)、B皮膚潮紅、C毛細血管拡張、Dニキビ、E多毛、F色素異常、G皮膚感染症誘発
    このような副作用は、だいたい一ヶ月以上同じ部位に塗り続けることにより発現することが多くみられます。特に顔面は副作用が出現しやすい部位なので、できる限り非ステロイド軟膏を用いるべきです。
  3. リバウンドによる副作用
    ステロイドを長期にわたって使用していたときに、中止することによって起こる症状のことです。中止後1〜2週後に全身性に発疹が出現したり、発熱する場合があります

→生活管理…アトピー性皮膚炎パンフレット4

 
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